January 2015: Southern Thailand

1) ナジブ首相の非公式訪問
2) 2014年の暴力事件数・死傷者数は過去11年間で最少
3) 盗難銃火器の回収状況
4) 11年間の治安関連事件と裁判
5) 治安状況による村落分類
6) 和平対話推進委員会(Steering Committee for Peace Dialogue meeting)
7) マレーシア国防相の訪タイ
8) 和平対話

1) ナジブ首相の非公式訪問

2日、休暇でタイを訪問していたナジブ・マレーシア首相はプラユット首相と非公式会談をおこなった。会談では、プラユット首相は、マレーシアが武装勢力との調整を終え次第、タイ政府は和平対話を開始する準備はできている、と述べた。一方、ナジブ首相は、いく つかの武装勢力グループが対話への参加を拒んだと、伝えた。

2) 2014年の暴力事件数・死傷者数は過去11年間で最少

ディープ・サウス・ウォッチ(DSW)によると、2014年の暴力事件数は過去11年間で最少だった。同年1月1日~12月24日の間に793件の暴力事件が発生し、330人が殺害され、663人が負傷した。月別では、12月の暴力事件数が44件で最も少なく、7人が殺害され、16人が負傷した。一方、暴力事件が最も多かったのは5月で、128件の暴力事件が発生し、26人 が殺害され、135人が負傷した。

3) 盗難銃火器の回収状況

 2014年1月4日にナラティワート県の軍基地から略奪された銃火器413丁のうち、これまでにM16ライフル90丁、11口径ピストル11丁、SKSライフル3丁、AK47ライフル2丁、ショットガン1丁が回収された。

4) 11年間の治安関連事件と裁判

南部国境県警察センターによると、2004年1月からの11年間で、9,755件の治安関連事件が提訴され、1,634人が逮捕された。裁判所は1,493人の容疑者が関わる702事例で判決を言い渡した。57人に死刑、114人に終身刑、282人に50年未満の禁固刑の判決がくだされた。

5) 治安状況による村落分類

2014年は136村が治安対策推進村落(旧称レッドゾーン、2013年は319村落)、234村落が開発推進村落(旧称イエローゾーン、2013年は517村落)、1,600村落が開発振興村落(旧称グリーンゾーン、2013年は1,116村落)に分類された。

6) 和平対話推進委員会(Steering Committee for Peace Dialogue meeting)

28日にNSCで開催された和平対話推進委員会において、和平対話について初めて公式に言及がされた。委員会終了後、暴力によらず、法的手段でタイ政府が対処することを示すために、和平プロセスは第三国やOICに認識されなければならない、とプラユット首相は述べた。和平対話は3段階から成り、第1段階では相互信頼の熟成が目指され、武装勢力による暴力事件の停止・縮小について話し合われる。第2段階では、双方が停戦合意に調印し、平和的方法による紛争解決を探り、双方によりロード・マップを作成する。そして、第3段階でロード・マップを実施する。

また、アセアン経済共同体(AEC)実現に向けて、深南部問題を早急に解決しないといけない、とした。

7) マレーシア国防相の訪タイ

1月28日~30日にわた って訪タイするマレーシア国防相(Dato Seri Hishammuddin bin Tun Hussein)は、訪タイ中に第52回タイ・マレーシア国境会談に参加し、プラユット首相、プラウィット副首相と会談した 。同国防相は、マレーシアは深南部紛争問題の解決および平和回復に協力をする、としたとされる。

8) 和平対話

7日、プラウィット副首相は、アックサラー 和平対話タイ政府代表団代表とBRN、PULOなどの武装勢力が非公式な対話を開始している、と述べた。非公式対話はNSCにより催されている。タイ政府高官がカストゥリ・マゴタ 氏とインドネシアで会談したとの情報もある。

一方、ドイツ・ハンブルクで1月24日に開催される武装勢力グループの会合への参加を要請する招聘状がBRN、BIPP、GMPなどの武装勢力グループにPULOから発送された。同会合の議長はPULOリーダーのカストゥリ・マゴタ氏が務める。

また、アックサラー和平対話代表団代表によると、活発な武装勢力グループはどのくらいあり、どのグループがどの程度の影響力を持っており、グループ・リーダーは誰で、武器は誰が供給しているのか、という情報をタイ政府は集めている。これら情報を確認後、マレーシアに提供し、マレーシアは和平対話に参加する武装勢力グループ・リーダーを招聘する、とのことである。

なお、和平対話タイ政府側代表団には司法 関係者、開発関係者、ISOC関係者が含まれるが、メンバーは後日公表される予定である。

モニター: 柴山信二朗
01 February 2015

 

註:上記内容は主に以下のWEBサイトの記事等を参考に、筆者が編集した。

Bangkok Post (http://www.bangkokpost.com/)
Deep South Watch (http://www.deepsouthwatch.org/)
Deep South Journalism School (http://www.deepsouthwatch.org/dsj)
Isra News Agency (http://www.isranews.org/)
Matichon Online (http://www.matichon.co.th/)
National News Bureau of Thailand (http://thainews.prd.go.th)
The Nation (http://www.nationmultimedia.com/)