April 2014: Myanmar

1)   少数民族リーダーと政府が停戦文書について協議
2)   国勢調査、一部地域で期間延長
3)   選挙管理委員会が演説に関し、新たな方針表明
4)   アウンサンスーチー氏がドイツとフランス訪問
5)   NLD共同創設者ウィン・ティン氏死去

1)少数民族リーダーと政府が停戦文書について協議

少数民族リーダーらで組織するNCCT(全国停戦調整チーム)と政府による、停戦文書についての協議が、ヤンゴンのミャンマー・ピースセンターで5日始まった。会合には、軍や議会関係者も出席。また、NCCTに加わっておらず、これまで協議に参加していなかった、UWSA(ワ州連合軍)や、RCSS(シャン州復興評議会)、ナガランド民族社会主義評議会などの少数民族グループも出席した。

政府側から14項目、少数民族側から11項目の案が提示され、会合では、「基本原則」「目的と目標」「停戦」「政治対話」「将来計画」など7つのテーマについて、これらを基に協議が行われた。

会合は当初、2日間の予定だったが、8日まで延長して協議が行われた。しかし、一部項目で、盛り込む文言をめぐり折り合いがつかず、また、国軍側が新たに「少数民族の軍隊は、国軍の傘下に入る」「すべての政党は、2008年制定の憲法を尊重する」など6項目について、盛り込むように要求したことなどから文書の内容の合意には至らなかった。少数民族側は歴史的経過や現状に即して「revolution」「civil war」「cease fire」「federal」「autonomy」の文言を盛り込むように求めたが、政府側は「civil war」を「armed conflict」に置き換えることを主張。また、軍は、「federal」の使用には反対しているという。

会合は、5月に改めて開かれるという。

http://www.dvb.no/news/rangoon-ceasefire-talks-a-historic-situation-says-gun-maw-burma-myanmar/39373
http://www.irrawaddy.org/burma/ethnic-leaders-govt-peace-team-meet-merging-ceasefire-texts.html
http://elevenmyanmar.com/index.php?option=com_content&view=article&id=5663:ethnic-leaders-to-discuss-ceasefire-agreement-in-yangon&catid=32&Itemid=354
http://elevenmyanmar.com/index.php?option=com_content&view=article&id=5673:meeting-launched-for-inclusive-ethnic-ceasefire-draft&catid=32&Itemid=354
http://elevenmyanmar.com/index.php?option=com_content&view=article&id=5679:government-and-ethnic-organisations-seek-to-facilitate-nationwide-ceasefire-coordination&catid=32&Itemid=354
http://www.dvb.no/dvb-video/ceasefire-talks-extended-an-extra-day-myanmar-burma/39409
http://www.irrawaddy.org/burma/army-demands-complicate-ceasefire-talks.html
http://www.mizzima.com/mizzima-news/ethnic-issues/item/11074-disagreements-delay-talks-on-national-ceasefire-agreement
http://elevenmyanmar.com/index.php?option=com_content&view=article&id=5702:ceasefire-draft-require-leader-s-approval&catid=44&Itemid=384
http://elevenmyanmar.com/index.php?option=com_content&view=article&id=5711:government-and-ncct-complete-five-chapters-on-nationwide-ceasefire-deal&catid=44&Itemid=384
http://www.irrawaddy.org/burma/armed-groups-govt-still-disagree-burma-ceasefire-wording.html
http://elevenmyanmar.com/index.php?option=com_content&view=article&id=5721:round-two-of-ceasefire-talks-to-start-in-may&catid=32&Itemid=354

2)国勢調査、一部地域で期間延長

約30年ぶりとなった国勢調査は、10日までの予定だったが、カチン州とラカイン州では調査が終了しなかったことから、2地域では、さらに2か月間継続することになった。移民・人口省によると、全土の調査は98㌫終了しており、人口は6000万人には達しないという。

同省のU Myint Kyaing長官によると、カチン州では、カチン独立軍と政府軍との衝突のため、調査ができない地域があった。ラカイン州では、政府が「ロヒンギャ」という民族分類を認めず、移民としての「ベンガリ」の登録を認める方針を示したことなどから、「ロヒンギャ」を主張する住民については、カウントできなかったという。

http://www.mizzima.com/mizzima-news/myanmar/item/11103-census-extended-in-rakhine-kachin-states-says-official
http://elevenmyanmar.com/index.php?option=com_content&view=article&id=5842:census-continues-in-rakhine-and-kachin&catid=44:national&Itemid=384
http://elevenmyanmar.com/index.php?option=com_content&view=article&id=5798:ministry-plans-to-continue-census-in-kio-areas&catid=44&Itemid=384
http://elevenmyanmar.com/index.php?option=com_content&view=article&id=5787:census-being-carried-on-despite-ongoing-violence-in-kachin-state&catid=44&Itemid=384
http://www.rfa.org/english/news/myanmar/census-04102014181432.html
http://www.voanews.com/content/reu-burmas-first-census-in-30-years-completed-amid-controversy/1891610.html
http://countryoffice.unfpa.org/myanmar/2014/04/10/9434/myanmar_census_counts_most_of_the_country_despite_problems/
http://countryoffice.unfpa.org/myanmar/2014/04/22/9500/observers_report_myanmar_census_ran_smoothly_except_in_rakhine_state/
http://www.irrawaddy.org/burma/census-winds-85-burmese-population-counted-official.html
http://www.dvb.no/news/census-takers-fail-to-count-rohingyas-burma-myanmar/39210
http://www.irrawaddy.org/latest-news/400000-kachin-excluded-census-activists.html
http://www.mizzima.com/mizzima-news/rohingya-issues/item/11058-un-slams-departure-from-international-census-standards
http://elevenmyanmar.com/index.php?option=com_content&view=article&id=5634:some-refuse-to-be-registered-as-bengali&catid=44:national&Itemid=384
http://www.mizzima.com/mizzima-news/myanmar/item/11081-unfpa-under-fire-over-census-role 

3)選挙管理委員会が演説に関し、新たな方針表明

選挙管理委員会のTin Aye委員長は7日、パテインでの、地域の選挙管理委員会や政党関係者らとの会合で、選挙運動について、当該選挙区の候補者以外の演説を禁止する方針を示した。選挙管理委員会によると、今後、運動期間の短縮も含め、政党などとの協議を経て正式に発表されるという。

これに対し、野党からは「党候補者の応援をするのは、党首としての責務」「新たな規則は、選挙の信頼性を損なう」などと批判の声が出ている。

2012年に実施された補欠選挙では、アウン・サン・スー・チー氏が党首を務める国民民主連盟(NLD)が、候補者を擁立した44選挙区中、43選挙区で議席を獲得した。選挙運動期間中、スーチー氏は党候補者のために応援演説を各地で行った。

http://www.irrawaddy.org/burma/burma-election-campaign-ban-suu-kyis-campaign-strategy.html
http://www.dvb.no/news/election-commission-curbs-suu-kyis-campaign-trail-burma-myanmar/39558
http://www.irrawaddy.org/editorial/tin-ayes-plan-cheat-game.html

 

4)アウンサンスーチー氏がドイツとフランス訪問

アウンサンスーチー氏が9日から16日まで、ドイツとフランスを訪問した。同氏は、メルケル・ドイツ首相、オランド・フランス大統領らと会談し、憲法改正の必要性と支援を訴えた。

また、ドイツでは、元西ドイツ首相の名前を冠したWilly Brandt賞を授与された。受賞演説でスーチー氏は、「我が国の憲法では、軍が特別な地位にある。それは、民主的(な憲法)ではない。我々は現在、憲法改正に向け努力している。改正されれば、われわれは、真の民主主義国家における権利や価値を享受できる」などと述べた。

https://www.dvb.no/news/suu-kyi-leaves-europe-armed-with-international-support-for-constitutional-change-burma-myanmar/39672
http://elevenmyanmar.com/index.php?option=com_content&view=article&id=5760:suu-kyi-returns-from-tour-of-germany-and-france&catid=32&Itemid=354
http://elevenmyanmar.com/index.php?option=com_content&view=article&id=5725:opposition-leader-visits-germany-france&catid=32&Itemid=354

①     DVB記者に禁固1年の判決

マグウェ管区の裁判所は7日、DVBの記者Zaw Pe氏と一生徒の父親であるWin Myint Hlaing氏の2人に「不法侵入と公務執行妨害」の罪で、それぞれ禁固1年の判決を言い渡した。両氏が同管区の教育局に無断で入り日本政府の奨学金によるプログラムに関する質問をしようとしたことで、2012年8月、同教育局から告訴された。

判決に対し、DVBのToe Zaw Latt支局長は「彼は、執務時間内にビデオを撮影していた。それを不法侵入というのは無謀だ」と非難。「彼らへの判決は、政府が報道の自由を保証するとしていながら侵害するものだ」としている。

ミャンマー国内では、2013年12月に、Eleven Media Group記者が3か月の禁固刑を言い渡されたほか、現在、Unity journal 最高経営責任者と記者らが裁判中など、逮捕が続いている。そのため、ジャーナリストたちは、Zaw Pe氏らの釈放を求めるキャンペーンを展開することを決め、11日には、複数の新聞が、一面全体が黒く塗られた紙面を一斉に発行し、抗議した。

http://www.dvb.no/special-report/free-zaw-pe-burma-myanmar/39537
http://www.irrawaddy.org/burma/dvb-reporter-jailed-1-year.html
http://www.mizzima.com/mizzima-news/media/item/11083-newspapers-plan-black-page-protest-over-jailing-of-journalist
http://www.irrawaddy.org/latest-news/burma-papers-protest-sentencing-reporters.html
http://elevenmyanmar.com/index.php?option=com_content&view=article&id=5747:news-black-out-in-protest-of-jailed-reporters&catid=44&Itemid=384
http://elevenmyanmar.com/index.php?option=com_content&view=article&id=5701:court-verdict-on-dvb-reporter-goes-against-media-law&catid=44&Itemid=384
http://www.dvb.no/dvb-video/zaw-pes-lawyer-to-launch-appeal-burma-myanmar/39571
http://www.dvb.no/dvb-video/zaw-pe-transferred-to-thayet-prison-burma-myanmar/39512
http://www.dvb.no/news/dvb-reporter-jailing-prompts-doubts-over-burmas-press-freedom-myanmar/39452
http://www.irrawaddy.org/editorial/dark-days-media-freedom-burma.html
http://elevenmyanmar.com/index.php?option=com_content&view=article&id=5720:cpj-urges-release-of-jailed-dvb-reporter&catid=44&Itemid=384
http://elevenmyanmar.com/index.php?option=com_content&view=article&id=5709:views-on-the-imprisonment-of-dvb-reporter&catid=44&Itemid=384

 5) NLD共同創設者ウィン・ティン氏死去

アウン・サン・スー・チー氏が党首を務める野党・国民民主連盟の共同創設者で、ジャーナリストのウィン・ティン氏が21日死去した。85歳だった(84歳という説もある)。

氏は1989年に投獄され、2008年に釈放されるまで、19年という最も長く獄中にいた政治囚の一人。投獄中、さまざまな拷問を受けるなどしたが、獄中からも国連に刑務所内での人権侵害を伝えようとした。釈放された後も、アウン・サン・スー・チー氏を支え続けたが、時にはスー・チー氏に対して「政府に融和的すぎる」と批判も口にした。

また、2012年、ウィン・ティン基金を創設。元政治囚やその家族らに支援を行っていた。ジャーナリストとしても、世界新聞協会の自由の金のペン賞などさまざまな賞を受賞している。氏の葬儀には、数万人が詰めかけ、個人の功績を改めてたたえるとともに、冥福を祈った。

筆者が、ウィン・ティン氏に初めて会ったのは、2010年と記憶している。スー・チー氏が釈放される前で、まだ、常に彼の後ろに、何人もの監視がついていたころだ。以後、ミャンマーを訪れるたびに、彼の自宅へと足を運んだ。ミャンマーでは、気骨の人として有名だが、実際は、笑顔が素晴らしく、一日本人の筆者にも、時間が許す限り、会って話してくれるほど、周囲に気をつかう優しい人だった。しかし、いったん、政治の話になると、人が変わったように力強い調子で、こちらの質問に答えてくれたのが印象に残っている。政府批判も痛烈で、政府が謝罪をしないことに対して怒りを隠さなかった。

 健康状態が思わしくないのは、会った際に、絶えず咳をしていた様子からもうかがい知ることができた。時折入院もしていたが、その都度、回復をして元気な姿を見せてくれたことから、こんなに早くお別れすることになるとは、考えもしていなかった。しかし、2013年11月ごろ「近く会いたい」と告げようと、携帯電話にかけたが、全然反応がなかったため、敷地内にある友人宅に電話をかけたところ、本人が出てきて「健康状態が良くないから、携帯電話を使うのはやめたんだ」と話していた。おそらく、そのころには、健康に自信が持てなくなっていたのだろう。

氏は、常に囚人服の色であるブルーのシャツを着ていて、「すべての政治囚が釈放されるまでは、ブルーのシャツを着続ける」と話していた。最後に会った2013年12月も同様のシャツ姿で出迎えてくれた。

別れ際、「政府は年内にすべての政治囚を釈放すると言っている。ウィン・ティンさんのシャツの色もまもなく変わりますか」と尋ねてみた。それに対し、氏は「まだ、懸念があるからわからない」と答えた。結局、最後まで彼の服の色が変わることはなかった。

http://www.mizzima.com/mizzima-news/myanmar/item/11093-veteran-journalist-and-nld-co-founder-u-win-tin-dies-at-85
https://www.dvb.no/news/nld-veteran-win-tin-has-died-aged-85-burma-myanmar/39761
http://www.irrawaddy.org/burma/burmese-democracy-activist-win-tin-dies.html
http://www.mizzima.com/mizzima-news/myanmar/item/11100-thousands-attend-funeral-of-myanmar-democracy-hero
http://elevenmyanmar.com/index.php?option=com_content&view=article&id=5809:nld-holds-memorial-ceremony-in-honour-of-win-tin&catid=32&Itemid=354
http://www.irrawaddy.org/burma/from-the-irrawaddy-archive-burma/18-years-behind-bars-journalist-win-tins-fiery-spirit-far-broken.html
http://www.irrawaddy.org/burma/ne-wins-grandson-recalls-win-tins-brave-defiance-prison.html
http://www.irrawaddy.org/burma/multimedia-burma/tens-thousands-pay-tribute-win-tin-rangoon-funeral.html
http://www.irrawaddy.org/burma/from-the-irrawaddy-archive-burma/prison-life-u-win-tin.html
http://www.irrawaddy.org/burma/funeral-plans-weigh-win-tins-wish-desire-pay-tribute.html
http://www.irrawaddy.org/burma/news-comment/apology-long-overdue.html
https://www.dvb.no/news/u-win-tin-1929-2014-burmas-moral-compass-burma-myanmar/39802
https://www.dvb.no/news/mourners-turn-out-for-win-tins-funeral-burma-myanmar/39856
https://www.dvb.no/dvb-video/paying-tribute-to-a-burmese-legend/39915 

 

註:上記内容は、下記ミャンマーニュースWEBサイトのほか、随時、日本のメディア、ミャンマー関係団体等のサイトも参考に、筆者がまとめた。

文中には主なリンク先のみ挿入した。

Democratic voice of Burma(http://english.dvb.no/
The Irrawady (http://www.irrawaddy.org/)
Mizzima (http://www.mizzima.com/index.php)
Eleven (http://elevenmyanmar.com/)
BBC(Burmese) (http://www.bbc.co.uk/burmese/burma/)
VOA(Burmese) (http://burmese.voanews.com/)
RFA(Burmese) (http://www.rfa.org/burmese/)

モニター:山本一恵(ミャンマー在住)

April 2014